６話 デートのお誘い
あれから１ヶ月から経ちクリスマスがやってきた。
彼からの連絡はなく、さちこも自分から誘うほど
会いたいとは思っていなかったので
連絡せずに放置していた。
昔お世話になったメンターとも言うべき女性「ママ」
から久々にラインがきた。
クリスマスにちなんだ動画だった。
サンタのコスプレをしたナイスバディな女性が
クリスマスソングに合わせて色っぽいダンスを
繰り広げていた。
「ママ、相変わらずナイスバディやな。」
胸元やお尻をチラチラ見せながら踊る姿は
女のさちこもドキドキするほどであった。
そしてとうとうサンタの衣装を脱いだと思ったら
画面は切り替わり白人の胸毛もじゃもじゃ、
腹が出たおっさんがダンスの続きを踊り出した。
「転送していいよ。」
ママのお言葉に甘えて
今年出会った男たちに一斉に転送した。
さちこは面白い画像などを入手した際
男たちに同時に送って反応をみることがある。
既読のタイミング、返信のタイミングや内容で
人柄、性格、地頭の良さ、相手との関係性
（相手が自分をどのように思っているか）
がよくわかるからである。
クリスマスという日に珍しくさちこの方から
久々にきたラインは動画、
男たちはいそいそと家族団欒の場から抜け出す
タイミングを伺っているに違いない。
そしてようやくトイレにでも駆け込んで
こっそり動画を観るに違いない。
未読から既読になり、返信がくるまでの時間が
さちこにはたまらなく面白かった。
彼からは2番目に返信がきた。
＜業務連絡以外はラインを送ってこないで欲しい＞
と常日頃言っている割には
こんな動画に対して返信があったことにも驚いた。
「おじさんはいらない。笑
さっちゃんのサンタがいい。」
さすがのモテ男はタイミングもコメントも
満点回答であった。
今回のサンタコスプレ大喜利は彼の優勝であった。
「うん 来年もコスプレしようね。
メリークリスマス。」
「年内明後日なら空いてるけど
急だから無理だよね？
来年もよろしくね。」
「空いてるよ！
もし会えるなら会おう！」
「遊園地にイルミネーション見に行こうか。」
「わーい！ありがとう。楽しみ！」
思わぬ誘いにとんとん拍子でデートの約束となった。
翌日、彼からラインがきた。
「明日は18時半くらいにいつものところに
お迎えに行くので大丈夫？」
「うん大丈夫。ありがとう。
寒いからズボンで行くかもしれないけどいい？」
「寒いからいいよー。車で脱いでくれたら。冗談。笑」
「ありがとう。うん車では全部脱いどくね。」
「明日楽しみ。」
「うんすごく楽しみ。」
彼とのデート翌日は他の男と
コスプレ姫納めの約束があったし、
時間的に彼とのデートはプラトニックデート
だとは思ったが、彼とはそれで十分だった。
なんせ前回の痛すぎる彼の巨根を
まだ子宮は覚えていたからである。
