１１話 手マンも肉棒も最高の男
彼は今度は中指を入れてきた。
「ここでしょ？」
「うん。」
彼は前々回会った時に
さちこが気持ちいいと言ったポイントを
しっかり覚えていた。
「これはどうなの？」
「それも気持ちいい。笑」
「でもこっちのがいいの？」
「うーん。どっちも気持ちいい。」
「これは？」
「うーん、それはあんまりかな。」
「やっぱこっちなんだね。」
「あんっ、そこ、そこが気持ちいい。」
彼は指をグルグル回してさちこを研究していた。
身長が低いが彼の中指は長かった。
「さっちゃん、
四つん這いになってお尻こっちに向けて。」
「こう？」
「うん。」
いよいよ彼の肉棒が入ってくるのかと思いきや、
まずは指だった。
彼は左手でさちこの尻の割れ目を開いて、
右手の指でグイグイ中の奥正面を刺激した。
これまた角度が変わって気持ちよかった。
「気持ちいい。」
さちこの声はどんどん大きくなった。
さちこは我慢できなくなって、彼に言った。
「ねえ、ふとしの入れて。」
「入れて欲しいの？」
「うん、欲しい。」
（なんで男って＜入れて＞とか＜入れたい＞
って言ったらいちいち＜欲しいの？＞
って聞き返すんだろ。
そんなに女から＜欲しい＞って言葉を
聞きたいんだろうか。
まあなんぼでも言うてあげるけどな。）
彼が肉棒を差し込んできた。
すごい存在感だった。
子宮全体がざわめくような感じだった。
すでに子宮に満腹感があるのに
彼は根元までしっかり入れようと
グイグイ侵入してくる。
「す、すごい。硬いね。。。き、気持ちいい。。。」
さちこは思わず言った。
さちこはいつの間にかその大きな肉棒を
馴染ませようと腰を振り始めていた。
彼はさちこの乳房に手を添えて微動だにしない。
さちこが何度腰を振っても
彼の肉棒の存在感は変わらない。
収まりがつかないわけではない。
動かすたびに奥が当たって気持ちよかった。
しばらくすると今度は彼がさちこの腰に
手を添えて腰を振り始めた。
その小刻みのリズムに快感が増してゆく。
さちこは身体の力が抜けていきそうになり、
ソファの肘掛けにデコを乗せて
彼に突かれるまま身を委ねていた。
やがて彼は体重をかけて
勢いよくガンガンと突き始めた。
さちこも彼ももうすでにいきそうだった。
しかし、彼は時折動きを止めて、
いくのを我慢しているようだった。
「対面座位しよ。」
「うん。」
彼に向き合って跨った。
対面座位の難しいところは
同じ相手でも椅子の硬さや座る角度によって
感度が著しく異なる。
今日の彼との対面座位は
全く入ってる感覚がなかった。
彼の肩に手をかけて、
腰を上下に動かしても
先程の存在感が全く感じれなかった。
さちこは腰を動かすのをやめた。
「存在感がなくなった。」
「存在感？」
「うん。当たってる感がない。気持ちいい？」
「気持ちいいけど。」
「濡れすぎたからかなあ。」
一度肉棒から身体を引き離すと
彼の肉棒は硬いままピンと勃っていた。
「あれビンビンのままだね。」
「じゃあやっぱ向こうで正常位しよ。」
「うん。」
いつもの和室に行った。
さちこが布団に仰向けに寝転んだ。
彼はスルスルと肉棒を入れた。
入口にカリを押し当ててグリグリせずとも
スルッと入ることが彼の肉棒の力強さを
物語っていた。
「気持ちいいね。」
「気持ちいい。」
何度も何度も彼は突いた。
時折、さちこの口や耳や首筋にキスをする。
さちこは自分では気づかないうちに
身体中の感度が増して、
どこにキスされても声が漏れるようになっていた。
まさに身体中が性感帯になっている状態だった。
「いきそう。」
「あん、だめ。」
「もういきそう。。。」
切羽詰まった声でさちこは何度も言った。
「いっていいよ。」
さちこはもう何度もいっていた。
やがて彼のタイミングが来たようだった。
「いきそう。いっていい？」
「うん。」
「一緒にいこ。」
男に一緒にいこうと言われたのは初めてだった。
（そんなコントロールできる素人いるんだろうか。
あと何振りでいくんだろうか？
一緒にいくって結構難しいよな。）
一瞬戸惑った。
「いくよ。」
「うん。」
いつもよりは少し長めのフィナーレだった。
彼の満足そうな表情も見慣れてきた。
最初は真剣な眼差しが怖く思えた。
今は愛おしく思えてきた。
彼はティッシュに手を延ばし、
さちこの腹に出した液体を拭き取りながら聞いた。
「笑ってるの？」
「笑ってないよ。笑顔だよ。」
「笑顔なの？」
彼にはまださちこの表情が
読み取れていないのかもしれない。
彼は横たわり、さちこと会話した。
