7話 さちこの歩み寄り
「俺、もういつでもいけそう。」
「まだダメだよ。」
「ダメなの?」
「うん。気持ちいいからもっとしたい。」
彼は激しく突いた後、動きを止めた。
「萎んできちゃった。タイミング逃したわ。」
「そーなの?休憩する?」
萎んだと言っても
コロンと出るほど小さくなってはないので
そのまま入れながら試行錯誤していた。
「ちょっと休憩したら?」
「うん。いい?抜くよ。」
「うん。」
彼は不完全燃焼を残念がっていた。
「また復活するでしょ?」
「うん。いけると思ったんだけど。」
少し話しているうちに
彼は気分が盛り上がってきたのか
さちこの乳首を弄り始めた。

「あんっ」
「さっちゃん、ほんと乳首弱いね。」
「うん、すぐ気持ちよくなっちゃうから。」
「もう濡れてるの?」
「うん、すぐ濡れちゃうよ。」
彼は確かめるようにさちこの股に指をあてがった。
やがて指を中に入れて動かし始めた。
「あんっ気持ちいい。」
「ここ?」
「うん。そこ。」
「ここは?」
「それはあんまり。」
「これは?」
「それも気持ちいい。」
彼はさちこの中を指で探検し始めた。
「あ、それめっちゃ気持ちいい。」
「これ?」
「うん。あ、いい。。。」
「いっていいよ。」
さちこは気持ちいいが
圧迫され続けるといけない気がした。
「ねえ、早く動かした後、
ちょっと指抜いてみて。」
「こう?」
「うん、それそれ。」
「抜く感じがいいの?」
「うん、ごじょごじょした後、
抜く時がいく感じで気持ちいい。」
「ふーん。こう?」
「そうそう。それ。それ何回もして。」
「うん。」
「あ、気持ちいい。。。」
さちこはそれで何度もいった。

彼はさちこのイキっぷりを見てか
復活の兆しを見せたようだが、
またさちこに指示してきた。
「さっちゃん、もっかい舐めて。」
(げ、自分に入れた後の舐めるのって
嫌なんだよね〜)
渋々竿を舐めてはタマを舐めたりしていると
「さっきのもっかいして。」
7割程度の硬さを舐めるのは舐めづらいが
口の吸引力で上に引っ張っていると
9割ほど復活してきた。
口を離すと
「続けて。」
舐めがいのない竿を舐めてる時間を
何より無駄と感じるさちこにとって、
その言い方はカチンときた。
少し先端を口に含んで
息を吸い込むように竿まで吸い込んでも
硬くなろうとしないから、また口から離すと
「離さないで続けて。」
もう我慢できなくなった。
口から出して、パンっと竿を手で払いのけた。

「やーめた。やる気なくなった。」
さちこは寝転がった。
彼はびっくりしたように問いかけた。
「やる気なくなったの?」
「うん。指示されると萎えるんだよね。
ふとしはさっきから指示ばっかしてくるじゃん。
我慢してたけどもう我慢の限界。」
「えー指示なんかしてないよ。お願いだよ。」
「お願いも一緒。
<舐めろ>と言われたら
大抵の女は舐めたくなくなるんだよ。
気持ちよくなったら
自然と舐めたくなるもんなんだから
<まずはお前が気持ちよくさせろよ。
大人しく待っとけ。>
ってみんな思ってるよ。知らんけど。笑」
「えーそーなの?そんなの言われたことない。」
「そりゃ言わないよ。みんな我慢してるだけ。」
「でもさ、
して欲しいことは言った方が伝わるじゃん。」
「確かにそうだよ。でも言い方あるじゃん。
例えばさっき、
ふとしは右の乳首ばっか舐めてたから
私は左の乳首を舐めて欲しいと思って、
<左のがもっと感じるの>って言ったじゃん?
そういうふうに遠慮がちに言って欲しいの。
<あれして。これして。>とかって
なんか自分のやり方が気持ちよくないのかって
落ち込むわ。」
「そっか。」
「だから咥える時だって<どこが気持ちいいの?>
って聞いたでしょ?」
「うん。」
「<先っちょ>って言うから
先っちょ中心に舐めてるのに
途中でタマも舐めてって言われたら
気持ちよくないから言ってるのかって
思っちゃうからさ。」
「そー思うんだ。」
「まあ言い方だよね。あと言い過ぎだから。」
「ごめんね。またひとつ勉強になったわ。
さっちゃんって面白いね。」
「そう?全然面白い話してないけど。
真面目な話よ。」
「でも舐めてってみんな言うでしょ?」
「そりゃ言う奴は多いよ。
でも言わないで舐めて欲しくて黙って顔に近づけて
69しようとしてくる男のが可愛げがある。
そういうのは舐めてやろうと思う。」
「そーなの?」
「うん、言いたいけど遠慮してる感じがあるじゃん。
そりゃいるよ、前戯も全くしないで、
<はい、舐めて>って言う奴も。
そー言う奴は舐めるけどそれっきりだよね。
次はないから。
ふとしとはこれからも続くと思うから言ったの。」
「そっか。じゃあまた一歩近づいたね。俺たち。」
「かなあ?」
さちこはどうしてこんなに
彼に言いたい放題になってしまうんだろうと
少し反省もしていた。
言わずに立ち去ることもできるのに。
身長が165cmと知った今、
彼に対してなんの執着もない。
フィット感はあるが執着するほどでもないし、
指示されるスタイルを好まないというのは
フィーリングが合わないということではないのか。
彼のさっきの言葉を思い出した。